川崎港コンテナターミナル

 現在、ターミナルのある東扇島における冷凍冷蔵倉庫の保管能力は約90万トンに達し、国内随一の拠点となっています。特にターミナル直背後の約23haの公共用地は「東扇島総合物流拠点地区」として位置づけられ、港湾物流機能の高度化にふさわしい企業の立地が進んでいます。同地区内の施設は、平成25年度中にすべての施設が竣工しましたので、施設の本格稼働に伴い、コンテナ貨物量の増加が期待されます。
 さらに、かわさきファズ物流センターは、総合保税地域として税関長に指定され、外国貨物の荷さばき、加工、展示等の複合作業を一貫処理することが可能な施設となっています。
 こうした、川崎港コンテナターミナルの立地条件を踏まえて、平成23年9月、京浜港連携協議会が策定した「京浜港の総合的な計画」によると、コンテナ物流に関する川崎港の役割は「背後に広がる冷凍冷蔵倉庫の集積を活かし、今後増大するアジアの輸入貨物の取扱拠点を担う。」とあり、市においてもアジア航路の積極的な誘致を図り、平成24年度には、3航路が開設されたところです。
 また、東京港や横浜港と比べターミナル周辺道路の混雑が少なく、ゲート待ち時間が短いといった利点もあります。

 国際戦略コンテナ港湾における川崎港の役割については、平成23年9月に京浜港連携協議会が策定した「京浜港の総合的な計画」では、京浜3港の特徴や既存施設、これらの持つポテンシャルを活かして連携することにより、総合港湾としての強みを発揮するとしています。欧米の基幹航路のネットワーク受入や国際トランシップの拠点は、東京港、横浜港に担ってもらい、むしろ川崎港は、背後に広がる冷凍冷蔵倉庫の集積を活かし、今後増大するアジアの輸入貨物の取扱拠点機能を担うとしており、アジアとの直行便を増やしていくことが課題となっています。基幹航路の接続については、内航フィーダー(はしけ)等を使って、東京、横浜と結んでいくことも、両港における渋滞緩和や陸上貨物輸送の削減による環境負荷の提言にもつながると考えています。

 船社にとって川崎港コンテナターミナルは、その立地条件として、京浜工業地帯の中核に位置し、石油化学や鉄鋼・機械などの製造業の集積があるとともに、東扇島には、我が国随一の冷凍冷蔵倉庫の集積があります。さらに、交通アクセスにおいても高速道路網などが整備され、東京、横浜方面はもとより、北関東や山梨方面へのアクセスにも優れています。 ターミナル運営上においては、バースウインドウにも余裕があることから、船社のニーズに応じたバースウインドウの確保が可能であるとともに、さまざまなインセンティブ制度が整えられ、寄港にかかるコストを抑制することが可能です。これら、立地上、運営上のメリットをアピールし、航路誘致を進めて行きます。

施設概要一覧
面積  245,000㎡[L=700m/W=350m]
 コンテナヤード(荷さばき地)  5,600TEU蔵置可能
 ガントリークレーン 定格過重
 コンテナ 40.6t
 重量物  50.0t  ×3基
 トランスファークレーン 定格過重
 コンテナ 40.6t
 重量物  55.1t  ×8基
 
 岸壁 川崎コンテナ1号岸壁
 水深 -14m 延長350m
川崎コンテナ2号岸壁
 水深 -14m 延長350m(うち249mは未整備)
エプロン幅30.5m
 対象船 コンテナ船 50,000DWT以下
 ゲート数 入口2ブース(6ブースまで増設可能)
出口2ブース(4ブースまで増設可能)
 電機施設 冷凍用コンセント 294基
動力用コンセント  5基
 管理棟 1棟 5階建
 受変電棟 1棟 2階建
 ゲートハウス事務所 1棟 1階建
 マリンハウス 1棟 1階建
 バンプール 4,000TEU(増設可能)
 全天候型検査場 一度に18本検査可能
 メンテナンスショップ 1棟(910㎡)
 危険物仮貯蔵所 最大240TEU可能
 供用開始 1996年(平成8年)4月 

管理棟               川崎港コンテナターミナル       入口 ゲート


受変電棟              マリンハウス             メンテナンスショップ



全天候型検疫場            ガントリークレーン          トランスファークレーン



リーファーコンセント


川崎港コンテナターミナルに係る港湾施設使用料について
○荷さばき地
 ①一般利用
 (ア)初日から15日まで
    1日1平方メートルまで毎に
      ・1級荷さばき地          9円
      ・2級荷さばき地          6円
 (イ) 16日以後
    1日1平方メートルまで毎に
      ・1級荷さばき地         18円
      ・2級荷さばき地         12円
 ②専用利用
    1月1平方メートルまで毎に
      ・1級荷さばき地        270円
      ・2級荷さばき地        180円
○軌道走行式荷役機械
 ①ガントリークレーン
  1台30分まで毎に         43,500円
 ②トランスファークレーン
  1台30分まで毎に          2,800円
○電気施設
 ・冷凍用コンセント
  1個1時間まで毎に            70円
 ・動力用コンセント            223円
○事務所及び同付帯施設
 ①事務所使用料
  1月1平方メートルまで毎に      3,000円
 ②荷役機械置場
  1月1平方メートルまで毎に        350円
 ③ゲート関連施設
  1月1平方メートルまで毎に       1,700円
 ④メンテナンスショップ
  1月1平方メートルまで毎に      1,400円
 ⑤シャーシ置場
  1月1区画             10,000円
○駐車施設
  1月1区画              5,000円

川崎港コンテナターミナル係船岸壁利用料
○船舶
 ①係留12時間まで   総トン数1トンまでごとに                10円05銭
 ②①を超える係留時間 総トン数1トンまでごとに、係留12時間までごとに     6円70銭
○貨物
 はしけへ船積みする場合又ははしけから陸揚げする場合 貨物1トンまでごとに   13円40銭

※1 トン数で1トン未満の端数は、その端数トン数を切り上げる。
※2 利用料の計算で円未満の端数が生じた場合は、その端数金額を切り捨てる。
※3 内航船舶の場合は、上記により算出して得た額に100分の108を乗じて得た額とし、円未満の端数が生じた場合
   は、その端数金額を切り捨てる。

→コンテナターミナル構内走行規則図(平成29年2月15日現在)